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百景図よもやまばなし

第80図 妹山(いもやま)の妹とは?

80妹山、またの名を青野山という

と格斎さんは記しているので

当時は妹山が通称だったようだ。

妹(いも)とは何であろうか?

現在では姉妹の下の方の意味

だが古語では、妻あるいは恋人、

親しい女性という意味もある。昔は血縁関係の夫婦も多く、妹が妻だったりした名残という説も聞く。

(そういえばイザナギとイザナミも兄妹だった。)

青野山はそんな女性を髣髴させる、丸みのあるなだらかな形の、優しい感じの山である。

うちの女房は違うぞという声も聞こえそうであるが、昔はそうなのである。

格斎さんは人麿も歌に詠んだとあるので、探してみるとこんな歌だった。

「妹山の岩根における我をかも知らずで妹の待つゝあらん」

人麿の歌には妹がよく登場する。それほど愛妻家だったのか、

はたまた妹があちこち複数いたのか、それはよく分からないが?

どっちにしろ人麿さんも歌に詠むぐらい、この山は古くから歌人の心を捕えていた

ということでしょうね。

この絵に登場する人物は馬子の親子であろうか?負い籠を背負って後ろを振り返っている。

どんな会話がなされたのだろうか。

秋霞の漂う中、長閑な時間が流れていく。