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百景図よもやまばなし
第6図 半峯亭(はんぽうてい)
の御茶屋と記されている。邸内にはもう一つ釣月亭と
いうのもある。他に御茶屋は津和野神社にもあるし、
幾久の御猟場にもあったし、寺田の三軒家にもあった。
殿様の出かける所は、常にお茶が欠かせない
ものだということがわかる。
当時の大名にとって茶道のたしなみは必須の素養でもあった。
その度に奔走するのが御数寄屋番。格斎さんの腕の見せ所だったに違いない。
そういう意味では、飾り気のない絵だが、格斎さんにとっては思い出深い一枚なのだ。
きっとこの茶屋の中では、殿様と格斎さんが近しく座り、きれいな月を眺めていることだろう。