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センター日記

郷土料理:こんにゃくの刺身

津和野の料理 ー 継ぐ、育む、伝える、創る

(津和野町観光協会)

こんにゃくの刺身

魚が切り身で泳いどるという子どもらがいる昨今ですけえ、案外、こんにゃくもあのまんま畑に生っていると思うとりゃあせんかと。ま、冗談はともかくとして、もとをたどればこんにゃく芋。薄く切ったのを乾燥せて、粉にしてから作ります。黒いのは、ひじきなどの海草の粉が混ぜてあるんですよ。

昔、農家で手作りしよったころは、芋をすりおろし、灰汁を加えて冷やし固めたもんなんじゃけどねえ。すりおろすときに、手が痒くなって往生しよった。いまでも自家用ぶんだけ、そうやってつくっておる家があるかもしれませんな。

明治の初めごろ、ここらではこんにゃく芋の栽培が奨励されたと聞いとります。ことに津和野町の日原地区、なかでも須川あたりで盛んにつくられておった。明治も末期のころになると、すっかり特産品に育っていて、荒粉いう、干してから槌で叩いたものを鹿児島のほうへ出荷もしておったようです。

昔からおなじみの食材じゃけど、このごろは血圧や血糖値を抑制するんでヘルシーだとか、低カロリーなんでダイエットに効くとか、よう耳にするようになりました。健康志向はええが、そればっかりじゃねえ。美味しく食べる工夫をせんと、それこそ味気ない。

刺身は「山ふぐ」の異名をもつくらいじゃけえ、ふぐのような食感がご馳走です。からし酢味噌で食べてもええし、梅肉酢でもええ。市販のふつうのこんにゃくでも、うまく刺身になるコツをお教えしましょう。